国立台湾歴史博物館には、各時代に台湾で遊ばれたテーブルゲームが所蔵されています。こうしたゲームには時代の変遷が刻まれ、その時代を物語るものになっています。各時空における人々の考え方や想像力が投射されているのです。人々はどのように生活、世界をイメージ、ゲームの中で夢や欲望を実現させたのでしょうか。何より重要なのは、こうしたゲームがもたらした楽しく笑いあったひと時です。それは何ものにも代えがたい共同の記憶なのです。
台史博所蔵の多種多様で豊富なテーブルゲームには、歴史、文化、大衆の記憶が込められています。皆さんの願望を、ゲームの中で全て叶えてくれるでしょう。あなたが遊びたいのはどれですか?
一、テーブルゲームでぐるぐる回る
見て!ここにあるテーブルゲームは全てぐるぐる回っている!?
旋転構造の螺旋形には一種独特の美観があります。台湾で遊ばれていたテーブルゲームには、この形状を持ったものがたくさんあります。清朝時代に流行した「葫蘆問」や、日本時代のすごろくがその典型です。ぐるぐる回りながら、テーブルゲームのタイムトンネルをくぐってみましょう。
二、テーブルゲームで旅行に出発
世界一周旅行ができたら、どこに行きたい?
交通手段の発達によって、旅行、世界一周旅行が人々の夢になりました。日本時代から戦後に至るまで、世界旅行をテーマにしたテーブルゲームが多く生まれました。そこでは世界各地の様子が紹介され、人々の旅行への憧れを刺激してくれます。テーブルゲームを通じて、冒険の旅に出発しましょう!
三、テーブルゲームであなたも人生の勝ち組に
昔のモノポリー、人生ゲームを見たことがありますか?
もし手元に一枚のゲーム用紙があったら、そこにどのような幸福な人生を描き出しますか?戦後欧米発祥のボードゲームが台湾でも流行、1930年代のアメリカで生まれたモノポリーや、1950年代誕生の「幸福人」(Careers)の台湾版が1960年代に発売されます。「チャンスと運命」にあふれた刺激的なルールのゲームは、大地主や人生の勝ち組になる夢をかなえてくれるもので、現在でも人気のゲームです。
四、テーブルゲームで大臣に
ゲームの中では誰が一番偉い?
アジアに1000年以上伝わるゲーム「陞官図」には、「勉強すれば偉くなれる」という価値観が込められています。読書人から徐々に庶民の間でも広がり、台湾でも大流行しました。大きな特色は、紙上いっぱいに書き込まれた官位で、プレイヤーはその最上位を目指します。遊びながら官位について学べるゲームは、さながら偉くなるための必修課程のようです。
五、テーブルゲームで歴史を学ぼう
歴史上の人物や事件がゲームに登場?
古いテーブルゲームは歴史の教材にもなり、私たちをその時代に導いてくれます。「日清戦争」や「台湾割譲」といった歴史事件は、しばしば日本時代のテーブルゲームの主題に使われました。また戦後の「反攻勝利棋」等政治的イデオロギーの色彩が濃厚なゲームは、国家の対立や戦争が盤上で繰り広げられます。
六、ゲーム紙上の可愛い動物たち
動物をめぐる冒険物語は好きですか?ゲームにはどのような可愛い動物が登場するでしょう?
いつの時代でも、ゲームに描かれる動物のイラストは大人気です。人と動物の関係が紙上に躍り、動物にまつわる伝説、民族文化から各地域の動物イメージ等が、ゲームの要素になっています。動物にあふれたゲーム空間は華やかでかわいらしく、大人も子供も楽しめます。