パブリックアート


- 風に乗り海を越えて・台湾へ当館の長和路駐車場の近くにあり、博物館を訪れる来場者が最初に目にする重要な作品のひとつです。この船の櫂の形をした大型の動力装置はステンレス製で、モーターを用いて船を漕ぎ出す時の起伏と波の動きをイメージしています。あるいは大勢の人が力を合わせて風を切り波を乗り越えて航海する様子にも見えるでしょう。同時に大きな鳥が翼を広げているようにも見え、海を越え台湾へやってきた人々の希望に満ちた心境を表現しています。古書『荘子』に記された大魚が巨鳥に変わるという壮大な物語を表現することにより、危険な航海を経て台湾にやって来た人々の自由や未来に対する強い憧れを見る者に想像させます。
- 和楽お客様専用駐車場から博物館へ向かうルートに展示されています。ステンレスにレーザーで花模様を透かし彫りにした華麗なボール型の作品で、正五角形と正六角形を組み合わせたサッカーボールのような構造をしています。中心となる五角形の部分にはフトオアゲハとニッケイモドキが彫られています。アゲハは台湾の民族の多様性を象徴しており、これを中心にして左から時計回りにタカサゴユリ、タイワンホトトギス、ヤマザクラ、タイワンコチョウラン、ヤマフヨウ等が並んでいます。それぞれが台湾を象徴するイメージであり、また特定の民族の生活様式、あるいは移民たちが持つ台湾と故郷を結ぶ記憶を表しています。
「和楽」は切り紙細工のようなデザインで、図案を透かし彫りにして球体状に貼り合わせています。作品内部には照明設備があり、ライトのスイッチを入れると点灯した灯籠のように見えます。 - 原始の台湾・未来の島博物館から最も近いところにあり、来場者が立ち止まって鑑賞している姿がよく見られます。現在の台湾を撮影した衛星・航空写真を基にコンピュータグラフィックスで人間によって開発される前の台湾の姿を再現し、高圧成形クオーツタイルに焼きつけて博物館西側の広場に設置しました。この作品は歴史の再現であり、また台湾の現実に対して疑問を投げかけるものでもあります。同時に現在の都市文明と工業発展を省みた未来の台湾が、環境保護とハイテクノロジーの島としてかつての豊かな自然と純粋さを取り戻した姿でもあります。