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ディス‧イス‧アス:2020年寄贈品特別展

  • 開催日:2020-12-28
  • 終了日:2021-06-14

国立台湾歴史博物館では、2000年から今日まで民間からの多くの文物寄贈を受けてきたが、そこには、目上の人が遺した品々も多く含まれている。文物の鑑定によって個人史、家族史が掘り起こされ、今を生きる子孫が、目上の人にまつわる小さな物語を再発見、再認識するのである。「目上の人」、「家族」への共感から、「祖先」と自らの関係が遠いものではないことを実感する。これこそが、民間による「歴史の共同構築」が世代間理解にもたらす新たなる価値なのである。

2020年は、20年間の寄贈の成果を検証する機会となる。一点の寄贈からまとまった数の寄贈と寄贈数は異なるが、数多くの貴重な個人のライフストーリーのカギとなる文物や文書が収蔵されてきた。そこで本特別展では、異なる時代を生きた9人の人物を選び、彼らが使用した文物を通じて、その人生における重要な瞬間、それぞれが見つめてきた時代、歴史の転換点を理解し、また、これらの個人、家族の記憶に属するエピソードを通して、その時代の社会的、国家的記憶を映し出し、「我々」台湾人の逞しい生命力を立ち上がらせたい。

我々
9人の人物、83点の文物から、時代を超えた9つのライフストーリーをつむぎ、「我々」を定義する。

・水道を設計した日本人警察官北浦義三(1897-1980)

・二つの時代を生きた台湾人教師柯天送(1900-1973)

・故郷に身をささげた日本留学帰りの医師柯全鏞(1906-1998)

・日本時代の台湾人税務職員黄崑燿(1910-1940)

・自転車で野菜の売り歩いた「大根おじさん」謝天祐(1918-2017)

・産婆でもあり助産師でもあった黄陳梅麗(1920-2018)

・二度の養女を経験したおばあちゃん画家謝招治(1929-2014)

・人々に編物の副業を教えた林何賽秋(1933-2016)

・政治受難者の家庭を女手一つで支えた柯蔡阿李(1933-)

文物寄贈募集中

皆さんも文物寄贈を通じて、台湾史構築の共同作業、それぞれの物語がある博物館づくりに加わってみませんか?