はじめに公共テレビの『波の音色(原題「聴海湧」)』は、植民地統治下にあった台湾人が、第二次世界大戦中に戦場に動員される姿を描いたドラマである。物語は台湾籍捕虜監視員である新海志遠を中心に展開される。監視員は日本軍の命令により捕虜の管理を任されるが、日本は軍隊式の捕虜管理を行い、戦況が不利になると捕虜...
本展示は「移動」をテーマとする。原住民族が様々な時代に経験した、族群(エスニック・グループ)、集落、個人それぞれの移動、それに伴う多重的な変化、変遷にまつわる物語を7つを紹介する。大きな歴史の波の中で起こったによって、地理的、身分的、心情的な移動を余儀なくされた原住民たちは、その経験をいかに語ったの...
記憶の手がかりとなる声と音・・・声や音(音声)は人間の記憶に重要な役割を果たしている。個々の思い出や感触を喚起する音声は、流動的でありながら、感動を呼び、また相互の交流や共感を導き、生命の経験や価値観の共有を生み出すこともある。「きく・みる:声と音の記憶特別展」では、音声にスポットを当て、従来とは異...
140年前、フランス政府と清朝がベトナムの帰属をめぐって対立、戦火は海に浮かぶ台湾にも波及、基隆、淡水、澎湖も戦場となったため、台湾全島が貿易封鎖による経済的苦境に陥った。一年以上に及ぶ戦禍、「清仏戦争」のことを台湾人は「西仔反」と呼んだ。「西仔」とは「フランス」のことで...