場所 : 国定古跡臺南地方法院(現司法博物館)の第三法廷1915年、臺湾南部の噍吧哖地区で信仰の名のもとに武装抗争事件が発生しました。抗争が失敗に終わると、生死をかけて戦った人々は、厳しい司法の裁きを受けることになります。そこには想像もしない未来が待ち受けていました。 「第一法廷再現:噍吧...
今から100年前の台湾、台湾文化協会が設立された1920年代の台湾には、近代の新しい知識を取り入れ、それを実践する勇気と情熱を持った人びとがいました。今回の特別展では、文化協会の時代における14人のパイオニアたちを振り返り、彼らの目覚め、夢を追い求める姿、新しい時代への夢を、みなさまにご覧にいれます...
第一次世界大戦終結後、世界では民族自決の波が起こり、台湾でも反植民統治の政治社会運動が展開されます。運動が終盤を迎えるころ、戦後の新興国家、チェコスロヴァキアの旅行家ボフミル・ポシュピシルがユーラシア大陸を横断して1929年に台湾に到達し、植民地政府によって言論の自由が統制されているのを目のあたりに...
街角の小さな店は何十年もそこに佇み、私たちの成長に寄り添い、社会の動きや産業の盛衰を見守ってきました。 特別展では、イラストレーターの林家棟氏が国立台湾歴史博物館の『Watch Taiwan観・台湾』との長年のコラボ作品から厳選した9点を展示します。細かな描写と情感から、記憶にあるあの小さ...
春風を待ち望むとき、私たちは何を願い、何を待ち望むのでしょうか。これはある歌の物語であり、近代台湾の文化史でもあります。「望春風」は歌の発表から台湾人に寄り添うこと90年、三世代を跨ぎ、異なるエスニックグループにより歌われ、愛されてきました。男女を問わず多くの著名歌手がカバーしており、そのバージョン...
場所:国立台湾図書館1階 台湾芸文走廊(台湾芸術文化回廊) 台湾各地の地名には、文化と文化の接触、人々と人々の出会いの物語が記されています。それぞれが自分たちの母語で土地に名前を付けましたが、その物語ひとつひとつの背後にある名付けのプロセスに着目すると、台湾が有する「多様性」の様相が構成さ...
2021年から2023年にかけ、国立故宮博物院(故宮)、国立台湾博物館(台博館)、国立台湾歴史博物館(台史博)は文物展示型の合同展を開催し、台湾歴史上の三大主役――先住民(台博館)、漢民族(台史博)及び中国宮廷/官府(故宮)にまつわる各所蔵文物を通じ、台湾の多様な種族がもたらした豊かな物質文化を紹介...
北九州市漫画ミュージアム 5階 企画展示室開館時間11:00~19:00(最終入館18:30)休館日 毎週火曜日、年末年始(12/31~1/3) 本展は、台湾における貸本屋の歴史変遷を中心に、どのような漫画が読まれ、流通し、制作されてきたのか一望するものです。台湾の貸本屋で流通していた漫画...
緩急の間:台湾鉄道旅行特別展今から100年程前、世界的な潮流の中で、台湾にも最初の縦貫鉄道が開通、南北をわずか14時間で結びました。汽車が最もスピーディーな交通手段となったのです。経済環境の好転、レジャーブームに乗って、鉄道の開通が人々の移動、往来を促進し、人々はまず汽車を利用するようになりました。...
国立故宮博物院(故宮)、国立台湾博物館(台博館)、国立台湾歴史博物館(台史博)の三つの博物館が共同開催する展覧とは? 各館のコレクションは正に台湾歴史上の三大主役――先住民(台博館)、漢民族(台史博)及び中国宮廷/官府(故宮)の歴史と物質文化に関するものであり、それぞれ特色の異なる収蔵品から果たして...
展示主旨2021年、中央研究院元院長である李遠哲氏が国立台湾歴史博物館を訪問し、「ノーベル賞」を含めたこれまでに受け取った賞状やメダルを当館に寄贈した。李氏は、その寄贈式の終了後に行われた学生との懇談で「あえて人と異なる道を進む」ようにと激励した。本特別展では、李氏が寄贈した文物を主軸として、既存の...
「Who Can Help?」――2020年4月、新型コロナウィルスが蔓延し、各国が自国の対処に追われていた頃、26,980人の台湾人が15時間以内にクラウドファンディングで目標額を達成、誇りをもって世界に伝えました――「TAIWAN CAN!」。しかし半世紀前までの台湾では、このようなことは想像す...
前書き:台湾読者の漫画記憶20世紀初頭から、マンガという連続的なコマをもって物語ることを特色とする文化的媒介は、台湾で流布されていた。日本時代の『のらくろ』の中の黒犬、そして戦後のヒーロー的な漫画キャラ諸葛四郎は、台湾でよく知られる漫画キャラである。『国語日報』を購読していた人ならば、決して『Hen...
1.命運と運勢運命がどうなるのか?古来より人々はその答えを探し求めてきました。歌手阿吉仔の「運命のギター」、バンド旺福の「一人半分」は、「なぜ人より運が悪いのか」、「運命は人それぞれ、運がいい人もいれば、悪い人もいる」、「運命は天任せ」と歌ってきました。人の運命は定められたものなのでしょうか?変える...
台史博は開館10年を迎えました。その間14万点の資料を収蔵、85種類の展示を企画、数百回の各種イベントを開催、その間台湾史研究資料の収集を続け、同時に来場者も500万人(累計)を突破しました。資料を蓄積しながら、新たな試み、台湾の過去や現在への関心を忘れずに、長期的な視野で運営を続けてきました。台史...
ある人の世界観の変化は、その人の行動を変え、あるグループの世界観の変化は、一つの国の運命を変えることもあります。1921年から31年の間、台湾文化協会(文化協会、文協)は多くの社会運動組織の1つでした。会員数は最多でも1,000人あまりで、近代台湾の歴史において最も古い組織でもなく、人数も特別多かっ...
19世紀以来、イギリスの海外領土拡大とヨーロッパ帝国主義の台頭に伴い、スポーツは欧米文化の一環として世界各地に紹介されました。こうして新たな意義を付与された特定の身体運動は、徐々に人々の日常生活の一部となっていったのです。台湾社会でスポーツが幅広く知られるようになったのは、日本との接触を介してでした...
台湾における歴史上の船といえば、堂々と海を渡る大型船を思い浮かべる方が多いでしょう。しかし遥か遠洋にではなく、私たちの身近な生活の中にも、実は数多くの船がありました。かつて台南と安平の水上に60年以上も漂いつづけたこの小さな船は、ついに国立台湾歴史博物館へと辿り着きました。この展示では、当館が所蔵す...
無知なのは私たちの見識の方である。私たちは島民たちに名前などないと思っているが、彼らの名には波のような響きがある。陳黎『紅頭嶼・一八九七』より「私は台湾人だ」─この言葉は人々の心を一つにするために使われます。台湾社会では、このことに疑念を差し挟む余地などほぼないように思われますが、「私は台湾人だ」─...
国立台湾歴史博物館では、2000年から今日まで民間からの多くの文物寄贈を受けてきたが、そこには、目上の人が遺した品々も多く含まれている。文物の鑑定によって個人史、家族史が掘り起こされ、今を生きる子孫が、目上の人にまつわる小さな物語を再発見、再認識するのである。「目上の人」、「家族」への共感から、「祖...